5:00
トイレに行きたくなり目が覚めますが、ベッドに戻った後、また眠りに就きました。
7:00
朝食時間になり、周りがガヤガヤし始めますが、絶食中の私には全く関係ないことなので、気にせず寝続けます。
8:00
耳鼻咽喉科の医師が点滴をしに来て目が覚めました。
(手術執刀医ではない医師です。この病院には耳鼻科医が3人いるらしいのです)
顔も洗っていなかったので、失敗したと思いました。医師は、1度目は手首への点滴を試みましたが、 「あれ?」「あれ?」と連発。どうやら失敗したご様子。
私は自分の血管が細く、針が刺しづらいことを知っています。 これまで、いつも、医師や看護師さんを困らせていました。だから、失敗されてもあまり気にしません。
先ほど案内された、処置室にて耳鼻咽喉科の手術執刀医師から、手術内容の説明を受けます。 夫にも同席してもらいました。
8:30
処置室にて朝の診察を受けます。これから毎日ここで診察を受けるのです。
今日は、喉を見るだけで終わりました。
9:00
看護師さんが、手術後に使うらしい器材や道具をもってきました。見ただけで、ちょっと気分が悪くなります・・・。 しばらく、ぼーっとしていました。
手術は本日、15時30分前後に始まる予定です。
10:00
本当は寝ていた方がいいのかもしれませんが、あまりにも落ち着かないので、 持ってきたノート型パソコンで、このホームページを作り始めます。
この部屋の中では、インターネットを利用することはできませんが、 パソコンを使うことはできます。 それに、携帯なら、電話はできませんが、メールの送受信ができます。
毎日、9:00頃と、14:00頃には、ベッドに備え付けのゴミ箱の中身を、 清掃の方が捨ててくれます。ベッド周りや床も定期的に磨いてくれますし、 3日おきぐらいにシーツも全て交換してくれます。 当たり前かもしれませんが、とても衛生的です。
・・・ある時は、看護師さんが、水色のビニール素材のエプロンをして、 コロコロを持って、 私のベッドの上のゴミや髪の毛をとってくれました。 「看護師さんは、そんなことまでしないといけないのか、大変だなぁ」と思いました。
また、食事の30分ぐらい前になると、お茶をついでくれますし、 時間になれば、食事も運んで来てくれます。いたれりつくせりなのです。 そういう点では、なかなか快適な入院生活になりそうだと思っていました。
12:00
さて、「そろそろ、気持ちを切り替えなければ」と判断し、 パソコンをしまいます。 それにしても喉が渇きます。昼寝をすることにしました。こんな落ち着かない状況でも、意外と眠れるものですね。
看護師さんが、飲み薬を3つ持って来ました。麻酔薬の一種らしいです。何かを抑える役目があるとか・・・。
13:30になったら飲むようにと念を押されます。看護師さんは、最後に、「ほんのちょっとの 水で飲んでね」と付け加えて立ち去りました。
13:30
お約束通り、時間ぴったりに、ほんのちょっとの水で薬を飲みました。 朝からしていた点滴が終わり、新しい点滴と交換です。「手術前までゆっくり落として欲しい」と、また、念を押されました。 「落ちる速度が速すぎれば教えてほしい」と。
14:00
夫が手術に立会う為に来てくれました。手術まであと1時間30分です。
14:15
「気持ちを落ち着けなければ」と思っていると、ハプニング!前の手術が早く終わりそうなので、 私の手術が予定より早く始まることになりました。看護師さんが言うには、開始時刻は14:40。突然のことに戸惑います。
まずトイレに行かされた後、点滴をつけたまま、看護師さんの介助により、浴衣に着替え、自力でT字パンツを履きました。
14:35
手術室へ車椅子で移動します。 「旦那様はここまで」と言う声が聞こえ、扉が開くと、昨日の夕方気持ちを和らげてくれた看護師さんと、 他2名の姿が現れました。
昨日の服装とは違い、これから手術が始まるのだと思わせる出で立ちでした。 でも、3人とも、私の緊張を和らげようとしてくれているのか、いたって和やかムードでした。 手術台へ寝るように誘導されます。
言われるがままに、寝そべると、 昨日、 挨拶しにきた人ではない麻酔科医の姿が見えました。心電図、血圧計等が、 私の体につけられていきます。
最後に酸素マスクのようなもので口元を軽く覆われ、「深呼吸して下さい」と言われたので、 その通りにしました。10回から20回くらいだったでしょうか。その間、ずっと目を閉じていました。
その後、「これから麻酔薬を点滴から入れます(ここは正直なところ記憶があいまいです)」と言われたので、 目を開けてみると、3人の顔が私を覗いているようでしたが、既に焦点が合わず、 再び目をつぶった瞬間、意識がなくなりました。
誰かに名前を呼ばれた記憶があります。 ベッドに下ろされたのにも気づきました。 でも、ここが自分の部屋なのかどうかまではわかりません。視界の左片隅に夫らしき人物をとらえました。 右には母です。お母さんも来てくれたんだ・・・手を差し伸べているようなので握ってみました。
意識が朦朧とする中、時々目を開けてみると、2人がずっと傍らに居ました。 ねっとりしたものが、すぐ口の中に溜まります。出しても出してもきりがありません。 ティッシュに出すと、その都度、夫が ゴミ箱に 捨ててくれているようでした。血がまじっていますが、そんなにすごい量の血ではありません。
18:00
母に「今何時?」と、声にならない声で尋ねると、やはり聞き取りずらいらしく、何度か聞き返されました。 ようやく私の言葉を聞き取った母は「18:00」と答えました。 夫の体がベッドの端に触れており、 本人は気づいていないのでしょうが、ベッドが何度も揺れました。
今は、ほんの少しの刺激でも痛いので、それを伝えようと、手招きして夫を呼びます。 そして、彼は、私に近づくまでに、またベッドを揺らしました。 私は、彼の耳タブを引っ張り、耳元で、「揺らさないで」と言うのですが、思うように声が出ないので、 「え?何?」と聞き返されてしまいます。
終いには、「○○○○?」と全然関係ないことを2回も聞き返すので、 彼の頭をバシッと叩きました。彼は、「だめだ。わからない」と言って、母にバトンタッチ。
母にも一度は聞き返されたのですが、二度目には、私も、「これが最後だ」と思って、 少し大きめの声を出したので、ようやく「ああ、揺らすから痛いって」と夫に向かって母は言いました。
19:00
気がつくと19:00になっており、誰の姿もありません。いつの間にか、眠ってしまったようです。 看護師さんが様子を見に来てくれたので、「トイレに行きたいんですが・・・」と言うと、 簡易トイレを持って来て、私のお尻の下にセットしてくれました。 でも、それを見た途端、引っ込んでしまったのか、まったく出る気配がなくなってしまい、 そのままの姿では辛いので簡易トイレを脇に追いやり、また一眠りします。
23:00
看護師さんから声を掛けられ目を覚ましました。「歩く許可が出たのでトイレに行きますか?」と言うので、 看護師さんと一緒にトイレに向かいます。看護師さんは、私が一人で歩けそうだと判断したのか、 「帰りは自分で帰れそうですね」と言いました。
私もその方がゆっくりできるので、「大丈夫です」と答えました。 トイレに座ります。用を足しますが、相変わらず口の中に、気持ちの悪いものが溜まるので、 しばらく、トイレットペーパーに出し続けました。出しても出してもダメです。
でも、もう血は出ておらず、黄色がかっているだけだけでした。途中で諦め、ベッドに戻りますが眠れる気がしません。 でも、喉は痛いのですが、想像していたほどではなかったので驚きました。
飲み込む時は確かに痛いのですが、 それ以外は、ちょっと違和感があるぐらいで、耐えられるのです。麻酔がまだ効いているのかもしれません。 痛み止めということで座薬を2度勧められましたが、「我慢できる程度の痛みなので大丈夫です」と断りました。 とにかく、早く寝てしまおうと思います。